HAL9000映画のAIと、昔の人が思い描いたAI

HAL 9000とは › 名前の由来

HAL 9000の名前の由来

作者アーサー・C・クラークによると、HALは「Heuristically programmed ALgorithmic computer」の略です。日本語にすると「経験則で学ぶようにプログラムされた、アルゴリズムで動くコンピューター」といった意味になります。

IBMの3文字をアルファベットで1つずつ前にずらすとHALになるため、「IBMをもじった名前」という説が広まりました。クラークはこれを偶然だと否定しています。

公開 2026年10月27日/確かめた日 2026年10月27日/ちんあなご編集部

「IBMを1文字ずらした」説とは

I の1つ前H
B の1つ前A
M の1つ前L

アルファベットで I の1つ前は H、B の1つ前は A、M の1つ前は L です。並べると HAL になります。このことから、「HALはIBMをもじった名前だ」という説が語られてきました。

クラークは偶然だと否定した

クラークは、映画と小説の制作について書いた本『The Lost Worlds of 2001』で、この説を否定しています。米国のIT系メディア Gizmodo(2013年1月5日)がその内容を紹介しています。

つまり作者の説明では、IBMとの一致は狙ったものではなく、あとから見つかった偶然です。

キューブリックもIBMとの関係を気にしていた

同じ記事によると、監督のキューブリックは1966年8月、制作会社の担当者への手紙で、HALが人を殺す役だとIBMは承知しているのか、とたずねています。返事は、数多くの協力先のひとつとして名前が出るだけならIBMは構わないが、機械の故障と結び付けられるのは望まない、という内容でした。

説と事実の分け方

言われていること確かめられたこと
HALはIBMを1文字ずらした名前説 文字が1つずつずれているのは事実。ただし作者は意図していないと否定
HALは Heuristically programmed ALgorithmic computer の略作者の説明 クラークが著書で示し、小説にも書かれている
IBMが制作に協力していた作者の説明 クラークは助けてもらったと書き、キューブリックも手紙でIBMの受け止めを確かめていた

名前の後ろの「9000」が何を表すかについては、作者の説明を出典で確かめられなかったため、このサイトでは書いていません。

HAL 9000の声と赤い目声の俳優と、レンズで表された姿HAL 9000とは映画とHALの早見表に戻る

出典と確かめた日

次の資料で確かめました(2026年10月27日に確認)。作品の本編を出典にしているところは、場面の内容を言い換えて説明しています。

  1. Gizmodo「Stanley Kubrick worried the psychotic HAL 9000 would offend IBM」(2013年1月5日)
  2. ブリタニカ百科事典「HAL 9000」
  3. ブリタニカ百科事典「2001: A Space Odyssey(クラークの小説)」