FACT CHECK / GOOGLE AI MODE
「Google検索ユーザーの約8割が外部へ離脱しない」は本当か
判定は「AIモード調査としては概ね正しいが、Google検索全体の話に広げると不正確」です。77%という値の対象は、Growth Memoが観察したAIモード250セッションであり、全Google検索ユーザーではありません。
検証結果
AIモードでは外部サイトに進まない行動が多かった。 Growth Memoの調査では250セッションの77%で外部サイト訪問がありませんでした。ただし、標本はAIモード利用セッションに限定されています。「Google検索したユーザーの約8割」と一般化するには範囲が広すぎます。
| 表現 | 判定 | 理由 |
|---|---|---|
| AIモード250セッションの77%で外部訪問なし | 根拠あり | Growth Memoの観察調査が報告した範囲 |
| Google検索ユーザーの約8割が外部へ行かない | 不正確 | AIモードの限定標本を全検索ユーザーへ拡張している |
| ネット検索の時代が終わる | 根拠不足 | 一つの行動調査だけでは利用目的、取引、指名検索、外部導線の変化まで証明できない |
77%と68.01%は別の数字
どちらもゼロクリック傾向を示しますが、調査手法、期間、母集団が異なります。77%を全検索の値として引用したり、68.01%をAIモード固有の効果として扱ったりすることはできません。
この調査から言えること・言えないこと
言えること
観察されたAIモード利用では、生成回答を先に読み、外部リンクを開かずに終えるセッションが多数だった。
言えないこと
全Google利用者の8割が常に外部サイトへ行かない、SEOが不要、オープンウェブが終わる、という因果結論。
追加で必要な情報
国、端末、検索意図、商用・非商用、対象者属性、継続期間、AIモード利用率、コンバージョンまで含む追跡。
Google公式説明との距離
Googleは、AI OverviewsとAIモードでも従来のSEOベストプラクティスが有効で、特別なAI専用マークアップは不要だと説明しています。また、AI機能からのクリックは質が高い可能性があると主張しています。ただし後者はプラットフォーム運営者自身の説明です。外部調査のゼロクリック率と並べ、同じ強さの中立的証拠として扱うべきではありません。
2026年6月には、一部サイト向けにSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートも案内されました。露出とクリックを分けて追えるサイトでは、一般論より自サイトのデータを優先できます。
似た見出しを読むときの確認項目
- 誰を測ったか:全検索ユーザーか、AIモード利用者か。
- 何件か:人数、セッション数、検索数を区別する。
- 何をゼロとしたか:外部クリック、検索終了、滞在、購入は別指標。
- いつ・どこか:国、期間、端末、機能の提供状況を確認する。
- 相関か因果か:AI表示と流入減が同時でも、AIだけが原因とは限らない。
- 一次資料か:見出しの要約ではなく調査本文と公式資料へ戻る。