AIモデル検証 / Claude Opus 5

Claude Opus 5の「Fable級で半額」は正しい?

性能だけでなく、「半額」が何を指すのか、安全分類器がいつ介入し、実際の応答モデルがどう変わるのかまで確認します。

判定:「半額」は条件付きで正しい

Claude Opus 5のAPI定価は入力5ドル、出力25ドルで、Opus 4.8から据え置きです。Anthropicの「Fable 5に迫る性能を半額で」という説明は、CursorBenchなどで近いスコアを達成した際のタスク単価を指します。すべての依頼で請求額がFable 5の半分になるという保証ではありません。

価格表より「合格タスク1件の費用」を見る

確認項目公式情報注意点
標準API入力100万トークン当たり5ドル、出力100万トークン当たり25ドル出力量とツール利用で総額は変動
Fastモード約2.5倍速、基本価格の2倍待ち時間短縮の価値を測る必要がある
CursorBenchFable 5最高値との差0.5%以内、タスク単価は半分Anthropic公表の特定評価
OSWorld 2.0Fable 5最高値を約3分の1強のコストで上回る自社のPC操作で再現するとは限らない

安全機構は「全部止める」ではなく、用途を分類する

要求Opus 5の扱い
ソースコードの脆弱性発見許可
バイナリの脆弱性スキャンブロック対象
侵入テストブロック対象
エクスプロイト生成ブロック対象

Anthropicは、サイバー分類器が介入する頻度をFable 5比で約85%減らせると見込んでいます。これは誤検知が完全になくなるという意味ではなく、利用目的、対象、入力内容によって介入は残ります。

同じ画面でも、応答モデルがOpus 4.8へ変わる場合がある

Claude.ai、Claude Code、Claude Coworkでは、安全分類器がフラグを立てた要求をOpus 4.8へ既定で振り替えます。APIでは自動フォールバックは任意のベータ機能です。

これは利用継続性を高める一方、評価上の混同を生みます。Opus 5を選んだつもりでも、一部の応答だけ別モデルなら、品質、速度、再現性の比較が崩れます。APIレスポンスやアプリ側の表示で、実際に使用されたモデルを記録する必要があります。

「不整合行動2.3」は万能な安全スコアではない

AnthropicはOpus 5の不整合行動スコアを2.3とし、最近の同社モデルで最も低いと説明しています。ただし、これは同社の自動監査に基づく指標です。情報漏えい、誤操作、プロンプトインジェクション、権限過多など、企業利用の事故率を直接示す数字ではありません。

また、一般提供にデータ保持要件がないという説明も、「一切記録されない」という意味ではありません。契約プラン、API設定、組織ポリシー、接続先ツールのログを別々に確認します。

導入時に残すべき5つの記録

  1. 要求モデル:利用者やシステムが指定したモデル。
  2. 実応答モデル:フォールバック後に実際に応答したモデル。
  3. effortとFast設定:品質、速度、費用を左右する設定。
  4. タスク単価:トークン単価ではなく合格した成果物1件の総費用。
  5. 人の承認点:送信、公開、削除、権限変更の直前で止めた記録。

確認した公式情報